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猫と入院と新作。その2

年末に猫を亡くしてほどなく、仕事中に救急車で運ばれまして。 朝からちゃんと喋れてないな、っていう感じはあったんだけど。 なんかさ、寝不足のときって呂律が回らないことってあるじゃないですか。 頭がまだ起きていないっていうか。寝ぼけてるっていうか。

朝の六時には家を出てるから、五時すぎには起きるんですよ。

たしか前の晩、風呂で寝てしまって(※あぶない)、二時ぐらいに布団に入ってるから、まあ仕方ないかなという気持ちだったんだけど。

可能性としては、脱水症状だろうと思ったのね。

風呂で寝ちゃったし、あがってからも、朝起きてからも水分とってなかったし。

とりあえず水飲んで、塩タブレット齧ってみたんだけど。

まあ。 仕事中もちゃんと喋れない。 商品の移動なんかでも、力が入らない。

機械の操作や電卓も間違える。

あれ?

寝不足、だよな?

早めに休憩とろうと思って、車で寝ようとしてたら、心配してくれたパートさんが救急車呼んでくれた。

ちょっと寝れば大丈夫ですよー。

なんて言ったけど、説得されて病院直行。


うん。

脳梗塞だった。




ICUに運び込まれたときは、夢で走馬灯見るぐらい俺死んだ思ったけど、なんとか生きてた。

早めの対処のおかげで、軽度。

ほんとに軽度。

命拾いした。職場の皆様には感謝。

後遺症としては、ちょっと失語がある。それぐらい。

手も足も動く。繊細な動きはまだできないけど、生活には不便はない。

箸を使えば手が筋肉痛みたいな感じになるし、蝶結びはゆるいし、ホッチキスの針の交換は難易度が高い。同時に二つのことをすると、片方を忘れがちになる。

その程度。

もう車だって運転できるし、職場復帰もした。

運が良かったのだ。

そんな言葉で片付けていいのかわからないけど、この程度ですんでよかった。

いろんな人に話してもびっくりされる。

それぐらい普通に見えるらしい。

リハビリでも、「あれができない」「こういうことができない」と現状を訴えても、「普通はそんなとこまでいかないんですよ」と言われるぐらい。

だから、本当に良いほうだったということだ。


ただ、自分のなかでは結構悩ましいことがある。

「失語」なのだ。

字を書く、字を打つ、言葉を話す。

そのどれもに弊害が出ている。

たとえば、単語を間違える。

最初の頃は、娘の名前を漢字で書いても「123」が「132」になったり、

スマホで文字を入力するとき、「さ行」を打ってるつもりが「は行」を打って、なんで字が出てこないんだろうと思ったり、

キーボードで文章を打っても、ローマ字が合ってなかったりということが頻発して、ずっといらいらしっぱなしだった。

それらも、もうだいぶ良くなってるんだけどね。

まぁ、キーボードの入力スピードは半減したままだけど。

とても悔しい思いをしている。



けれども、本当に、本当にありがたいことに、こうして日常が送れている。

ありがたくも死に損なったのだ。

 
 
 

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